
一挙公開!! GEの発電用ガスタービン製造施設
世界には、まるで小人になった気分にさせられたり、建築家やエンジニアのスキルや野心に驚嘆させられたりする場所があります。たとえば、ヨーロッパの大聖堂、米航空宇宙局(NASA)のケープ・カナベラル空軍基地のロケット発射台、パナマ運河など・・・。米国サウスカロライナ州、グリーンビルにあるGEのガスタービン製造施設も、リストに含めていただけるでしょうか!?
GEのガスタービン製造施設には複数の組み立てホールがあります。それはフットボールのフィールド約21個分の広さに等しく、初めて見学する人の多くはきっと「巨大な幼児のための アスレチック・プレイルーム」なんかを連想するはず。そこでは、黄色の巨大なガントリークレーンが、宇宙のヒマワリのように銀色に光る数トンものローター(動翼列)とステーター(静翼列)を持ち上げ、軸を中心に反転させて、直径と長さが木の幹ほどもあるシャフトに固定しています。
左側が圧縮機ローター、右側が3つのタービンローター
ここは高純度のスチールの匂いに包まれていて、電気モーターが入ったり切れたりするリズミカルな音が“ものづくりのシンフォニー”を奏でています。コンピューター制御されているトラックよりも巨大な誘導フライス盤が、白い冷却液に浸されたギザギザのカッターで、巨大なタービンホイールを成形しています。
1968年に開設されたこの工場は、専用の鉄道支線や完成したタービンの向きを変えるための米国最大の鉄道転写台も備えています。
また、タービンの性能を極限まで引き出し、時速1,100マイル(カテゴリー3のハリケーンの10倍の速度)で噴出される熱風への耐性を調べるためのユニークなテストスタンドを提供する天然ガスプラントも併設しています。
さらに、3Dプリンターや強力なレーザー装置など、最新の加工技術を豊富に備えた7万平方フィートのラボも。エンジニアたちはこれらの装置をフル活用して、空冷式タービン「9HAハリエット」(世界最大かつ最も効率性の高いガスタービン)をはじめとする次世代マシンの部品の開発やテストを行っています。普段、この施設は部外者の立ち入りを固く禁止していますが、GE REPORTS JAPANが特別にその内部をご紹介します。
ハーフシェル(タービンケーシングの半分)に配置されたガスタービンの様子
手前が3つのタービンローター、奥が圧縮機ロータ-
吊り上げられた2つのガスタービンシャフト
圧縮機とタービンローターが連結された様子
ロケット科学の要素が用いられたガスタービン製造現場は宇宙工場さながら
(写真の3つは出荷待ちのGE製ガスタービン)
出荷準備中の完成したガスタービン
ハーフシェルに配置されたガスタービン
手前が銀色の圧縮機ブレードで、奥がタービンブレード
圧縮機セクションと インレット ケーシング
ガスタービンのシェルの表面を検査する作業員
磨き込まれた圧縮機ブレードが光反射で青く光っている様子
コンプレッサー静翼を備えた圧縮機の内部
ガスタービンのケーシング
「ダブテール接合(ディスク外周部の軸方向に”Dove Tail=鳩の尾”形状の組み込み溝を加工し、
そこに同じオス型に加工したブレードの付け根部を挿入し固定する接続方法)」
によりブレードを所定の位置に固定
ガスタービンのステーター
圧縮機ブレード
タービンブレードの冷却孔
テスト用タービンの燃焼器に燃料を供給する燃料配管
テスト施設のトルクコンバータ
テスト施設の排気口
それぞれがワイン樽ほどの大きさを持ち、ハリケーンの何倍もの風速に耐えている
テストを経て稼働するGEの最新型の空冷式タービン「9HA」
エンジニアたちは何千ものセンサーからデータを収集し、分析用の産業ソフトウェアにデータを送信している
今週、東京・虎の門ヒルズで開催されている「2015年 国際ガスタービン会議 東京大会(IGTC2015 Tokyo)」のGEブースでは、最新テクノロジーのご紹介だけでなく、GE自慢のグリーンビル工場の”バーチャル・リアリティ 見学ツアー”をお楽しみいただけるVRコーナーもご用意しています。上下左右、3D映像でお楽しみいただけるVRは初日から大好評!お時間が許せば、是非ガスタービン工場の大迫力を体感しにいらしてください。