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14MWの高みへ:史上最強の風力発電タービン「Haliade-X」が更なる新境地を開拓

トーマス・ケルナー

数年前にGEリニューアブルエナジーは欧州の一般家庭16,000世帯の電力をたった1基で十分まかなえるほど強力な洋上風力発電タービンを発表しましたが、このプロジェクトは当時GEのエンジニアだったヴィンセント・シェリングス(Vincent Schellings)と担当チームメンバーが机の上であれこれ考えるところから始まりました。「私たちが設計できる最も大きいローターはどれくらいなのだろうか?そう自身に問い直すことで、自分たちのレベルをもう一段引き上げることができたのです」とシェリングスは振り返ります。

その試行錯誤の結果、これまでに製造された中で最も強力な風力タービンであるHaliade-Xが生まれました。このタービンはタイム誌が選ぶ「2019年の最も重要な発明品」の一つに選出されたほか、現在はGEリニューアブルエナジーの洋上風力担当最高技術責任者を務めるシェリングスは米国のビジネス誌「ファスト・カンパニー(FastCompany)」9月号で2021年の「ビジネス界で最もクリエイティブな人物(most creative people in business)」の一人に選ばれました。

話はまだ続きます。Haliade-Xの初号機モデルは12MWが発電できるうえにブレードが1回転するだけで英国の一般家庭1世帯を2日間まかなえる電力を供給できるという結果が得られました。ですが、GEリニューアブルエナジーのエンジニアが2019年にロッテルダムで行った、Haliade-Xプロトタイプによる試験の結果、当初の目標値を上回る電力が発電できるような設定の最適化を図れることに気づいたのです。

そして実際に昨年、プロトタイプは発電出力13MWを実現したばかりか、その後14MWでの運転を開始し、GEリニューアブルエナジーはこの出力で運転できるタービンを製造する業界初の企業となりました。シェリングスは次のように話します。「2019年11月にHaliade-Xプロトタイプを12MWで初めて試運転できたことで、GEはタービン業界にとっても大きな飛躍を遂げることができました。GEはHaliade-Xプラットフォームの運転と性能の最適化についてこの2年間で多くの知見を重ね、現在の14MWまで向上させることができたのです。」

GEはプレスリリースの中で次のように伝えています。14MW型タービンのうちの1つは「年間総発電量で最大74GWh*まで発電が可能なうえに、1年間で11,000台の自動車**の排出量に相当する最大52,000トンのCO2を削減できます。」

*ドイツ北海(German North Sea)で見られる通常の風況に基づく総発電量
** EPA Greenhouse Gas Equivalencies calculatorによる

さらに1基当たりのタービンがより多くの電力を発電できるということは、風力発電事業者にすれば必要となるタービンの数がより少なく済むことを意味します。「設備投資が抑えられるだけでなく運用・保守の負担が軽減されることになり、世界中のお客様や消費者にとって再生可能エネルギーが手頃な価格でより入手しやすいものとなるのです」とGEのプレスリリースは伝えています。

14 MW仕様の Haliade-Xは今後、英国北東部沖合約80マイル(約129km)に位置するドッガー・バンク洋上風力発電ファームのフェーズCで商業運転を開始する予定です。ドッガー・バンクA、ドッガー・バンクBと合わせて、ドッガー・バンクのフェーズCは完成時に世界最大の洋上風力発電ファームとなる予定です。GEリニューアブルエナジーは、ドッガー・バンク・フェーズCに14MW型の「Haliade-X」を87基納入する予定です。

また、マサチューセッツ州マーサズ・ヴィンヤード(Martha’s Vineyard)沖のヴィンヤード・ウィンド・プロジェクトでもHaliade-Xが選定されました。こちらの定格出力は13.6MWです。

今年9月にはGEリニューアブルエナジーは英国ティーサイド(Teesside)に建設する風力タービンブレード工場の事業計画の正式認定を取得しました。この工場では直径が220mある「Haliade-X」のローター向けに長さ107mのブレードを製造する予定です。

画像提供:GEリニューアブルエナジー。

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