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ファビュラス・ファイブ: 「クールなキャリア」を歩むリケジョ達

新学年も始まり、世界中の学生達が新しい教科書や文房具を準備し、授業の時間割を確認して、新しい同級生と夏休みの写真をシェアするなか、STEM(科学・技術・工学・数学)について両親から質問を受ける学生も多いでしょう。米国労働省労働統計局は2016年に、今後10年でSTEM分野の雇用が他の業種よりも急増すると予測しており、同分野に従事する者の平均年収は約85,000ドルと他の分野の年収の倍以上とも言われています。現時点でSTEM分野に従事する就労者のうち女性は3分の1未満という統計があり、親たちがSTEM関連のアクティビティに子供、特に娘達をできる限り参加させようと躍起になっても不思議ではありません。

親からSTEMの質問をされたティーンエージャーは間違いなくうんざりした表情で「つまらない数学の問題を解いたりコードを書いたりすることがクールな仕事につながるの?」と考えるかもしれません。でも、それは全く間違った見方です。STEMプログラムは、オーストラリアのサンゴ礁を保護する方法を発見したり、新生児の黄疸を治療するブランケットを設計するといったクリエイティブな機会を提供してくれます。STEMの活動は、大人気のゲーム「Minecraft(マインクラフト)」がつまらないと思うようになるほど冒険に満ち溢れたキャリアにもつながります。昨年から、GEで働く5人の女性にインタビューをしました。彼女達は、さらなる改良のためタービンブレードを破壊したり、金属3Dプリントでジェットエンジンの部品を製造したり、オリンピックの夢を追いながら風力を有効利用するためのソフトウェアを作成したり、未来を予測したりと、STEM教育のおかげで今の仕事を満喫しています。今回は、彼女たちがどのようにそれを実現したのかをご紹介しましょう。

 

ウインド(ブレード)ブレーカーズ:クリステン・ハンラハンとクレア・ストートストロム

Women Engineers Inspire Girls to Pursue STEM

We teamed up with Tulane University to host workshops to introduce teenage girls to women in STEM. https://invent.ge/2JLaCSD

Posted by GE on Wednesday, May 29, 2019

GEリニューアブルエナジーのLMウィンドパワーに勤務するクリステン・ハンラハンとクレア・ストートストロムの業務は風力発電用ブレードの強度・耐久性試験を実施することで、その中には世界最大の陸上風力タービン「Cypress」に使用されるブレードも含まれます。一見して単純明快な仕事に聞こえるかもしれません。しかし、彼女達が実際にニューオーリンズ州にある研究機関「Technology Center for the Americas (TCA)」で実施していることは平凡な業務とは程遠いものです。

ハンラハンは、頑強な風力発電用ブレードの製造プロセスを設計し、ストートストロムがそのプロトタイプをギロチンに似た機械で切り裂き、鋼製のプライヤーで引きちぎって破壊していきます。「良いものを作るためにいろんなものを破壊しています」とストートストロムは言います。彼女たちの目標は、GE製の全ブレードが北極圏付近の極寒強風からオマーン国の砂漠熱風に至るまであらゆる環境に耐え得ることを確認することです。

二人が通ったテュレーン大学は、ハリケーン・カトリーナを受けて従来のエンジニアリング分野と科学を融合した複数のプログラムを立ち上げていました。工学学位を取得後、偶然にも近隣のNASAキャンパス内に立地するTCAで就職が決まりました。「ニューオーリンズに残って知らないことを学び、自分の道を切り開こうと思いました」とストートストロムは話します。「とても順調に行っています」

 

未来の預言者: ヴェラ・シルヴァ

GEリニューアブルエナジーのグリッドソリューション事業でチーフ・テクノロジー・オフィサーを務めるシルヴァは、
電力安定供給の効率化に向けた革新的なアイディアを専門とするチームを率いています。写真提供: GE Reportsトマス・ケルナー 

ポルトガルで育ったヴェラ・シルヴァは子供の頃、町でなぜ頻繁に停電が起こるのかを詳しく説明してくれるよう祖父に頼んだことがあります。「祖父は(水力発電所で)タービンとジェネレーターを見せてくれて、周辺の機械の仕組みを教えてくれたのです」 シルヴァは現在、祖父がしてくれたように、未来の発電所と配電網の機能を説明することを仕事の一環としています。

シルヴァは自分の仕事を熟知しています。電気工学博士号を有し、4冊の書籍及び40本以上の科学論文を執筆し、再生可能エネルギーと電力システムの統合における功績が認められ3つの賞を受賞しましました。さらに彼女は、GEリニューアブルエナジー グリッドソリューション事業のチーフ・テクノロジー・オフィサーを務め、効率的な電力安定供給のための斬新かつ革新的な計画の考案を担当する17カ国3,600人のエンジニアで構成されるチームを率いています。

昨年パリで行われた世界最大の電力供給会議にて、シルヴァは、非常に興味深い今後の見通しに関する発表をしました。例えば、発電が自宅の近くで、つまり個人世帯で行われるようになり、複数の住戸間で回収した電気を貯蔵した蓄電池を共有したり、各世帯の屋根から得た太陽エネルギーを蓄電したりすることが可能になります。さらに、デジタル技術が、電力会社による送電網の運営方法に大変革をもたらし、電力供給の予見可能性と信頼性をさらに向上させると予測しています。当時6歳のシルヴァが聞いていたら、きっと大喜びすることでしょう。

 

果敢なプレイヤー: アマンダ・ベルタ

ラグビーを諦めて再生可能エネルギーに注力する必要があると考えていたベルタ。
「両方やってみれば?」と言ってくれたのは彼女の上司でした。写真提供:クレイグ・ホウツ

アマンダ・ベルタは大学生時代2つの大きな夢を抱いていました。世界に通用するラグビープレーヤーになること、そして世界を救うこと。「基本的には数学が得意なヒッピーなんです」と自分のことを言う彼女。環境分野への深い探究心が原動力となって2017年にペンシルベニア州立大学からエネルギー工学の学位を取得。生涯を通して競技スポーツに親しんできましたが、大学ラグビーがアスリートとしての終着点だろうと考えていました。そのため、フロリダ州、オレゴン州、イリノイ州の各現場でOJTを受けることができるGEリニューアブルエナジー開発プログラム(GE Renewable Energy Development Program)への参加が決まったとき、ベルタは仕事に集中するためラグビーを引退することを決めました。

彼女は少なくともそう決心していましたが、その数カ月後、全米女子ラグビーチームで一時的にプレイをする稀な機会に巡り合います。ラグビーか再生可能エネルギーのどちらを選ぶか、という他者が羨むジレンマに陥ったベルタ。幸運なことに彼女の上司のシェリ・ヒコックがその両方に挑戦できる方法を見つけだしました。この熱意あるアスリートが活用できる「デジタル・リーグ(Digital League)」と呼ばれる新制度のパートタイム枠を見つけたのです。ベルタは現在、ラグビーのトレーニングと風力タービンの機能維持に向けて昼夜を問わず懸命な努力を続けています。一日が24時間以上あれば良いのに、というのが彼女の新しい願い事です。

 

型」破り: ステフカ・ペトコヴァ

ステフカ・ペトコヴァは、世界最大かつ最もパワフルなジェットエンジン「GE9X」の3Dプリント部品に携わっています。
写真提供:ステフカ・ペトコヴァ

2011年、ステフカ・ペトコヴァがノースフロリダ大学の学生だった頃、大学の宇宙クラブのメンバーとココアビーチまで遠出をしてスペースシャトル「アトランティス」の打ち上げを観察しました。「素晴らしい体験でした」と彼女は言います。

現在、機械工学を修めたペトコヴァは、科学技術分野において新しい道を切り開いています。3Dプリントの世界です。ペトコヴァは、シンシナティのGEアビエーション本社に異動した2014年、この新しい製造方法と出会い、当社初となる3Dプリントで製作されたジェットエンジン部品について知りました。金属粉末の薄膜をレーザーや電子ビームで融合するエレガントなプロセスに即座に惚れ込みました。

以降、世界最大のジェットエンジン「GE9X」の3Dプリント部品を開発するGEアビエーションチームに参加しました。ペトコヴァの尽力もあり、新しい設計では旧式より燃料効率が10%以上改善され、新しい部品はかつて不可能とされてきた製造方法で形成されています。既成の「型」を破るとはまさにこの事です。

最初の写真:  次世代風力タービンの新たな製造方法に取り組むストートストロム(左)とハンラハン 写真提供: GE Reportsトマス・ケルナー

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