
2022年第3四半期決算発表:GEエアロスペースが牽引、堅調な売上高とフリーキャッシュフロー、各サービス部門の伸びも確認
GE Reportsスタッフ
GEは10月25日に第3四半期決算を発表しました。既存事業ベースの売上高が7%増となり、フリーキャッシュフローでは12億ドルを創出し、全ビジネスでサービス部門が改善しました。とくにエアロスペース事業は好調で、受注、売上高、そして利益率がいずれも伸びを示しました。
GEの会長兼CEOでありGE Aerospace(GEエアロスペース)CEOでもあるラリー・カルプは次のように説明を始めました。「第3四半期におけるエアロスペース事業の好調な業績は、事業環境が改善したほか、オペレーション管理およびサプライチェーンの改善が奏功したものです。また、私たちは幅広い部門でモメンタムを構築しており、さらには全ての事業分野でサービス部門が成長をみせています。」
GE全体での受注は7%減少しましたが、これは主にリニューアブルエナジー事業が足かせとなったことが要因で、洋上風力発電で大きな成功を収めた前年度との比較で厳しい状況に直面しました。リニューアブルエナジー事業を除いた受注高は前年同期比で8%増加し、同事業以外のすべてのセグメントでプラスとなりました。
GEの調整後利益率*と調整後1株当たり利益*は、リニューアブルエナジー事業関連製品群の品質に関連して設定された5億ドルの保証および関連引当金の積み増しの影響を除けば、大幅に拡大しました。このリニューアブルエナジー事業の影響を除くと、調整後利益率*は既存事業ベースで80ベーシスポイント拡大し、調整後1株当たり利益*は0.75ドルでした。
カルプはまた投資家に対し、GEが従来の2022年通期の売上高見通しを維持した上で、予想レンジの下限となる1桁台後半の増収率に向かう傾向が続いているとも伝え、次のように説明しました。「2022年通期の既存事業ベースの調整後利益率は125から150ベーシスポイントの拡大*、調整後1株当たり利益は2.40ドルから2.80ドル*を見込んでいます。また第2四半期決算時にお伝えした見通しに沿う、約45億ドルのフリーキャッシュフロー*を見込んでいます。」
さらにカルプは続けます。「計画されている分社化は順調に進んでいます。GE HealthCare(GEヘルスケア)を2023年1月に、GE Vernova(GEベルノバ)は2024年初めに実施する準備ができています。」
GEの各エネルギー事業を結集するGE Vernovaを長期的に収益性の高い成長軌道に乗せるべくスコット・ストラジックの指揮の下、各チームが取り組んでいます。ストラジックは次のように説明します。「GE Vernovaのパワー事業はガスタービンの利用が拡大する中で安定したキャッシュを生み出す役割を担う一方、スチームパワー事業はサービス部門にフォーカスします。パワーコンバージョン事業は引き続き改善に注力し、ニュークリア事業で私たちはイノベーションを起こしていきます。」
リニューアブルエナジー事業について、カルプは次のように語ります。「リニューアブルエナジー事業のファンダメンタルズを変革するために、パワー事業の運営戦略から得た学びを生かしているところです。と同時に、米国の気候変動対策法案や欧州のエネルギー危機などの外部要因も追い風になっています。これらが新たな脱炭素テクノロジーへの投資を呼び込み、リニューアブルエナジー事業により盤石で長期的な収益力を伴う成長をもたらしていくことになります。」
カルプはGEヘルスケアの分社化計画について「大詰めを迎えています」と語りました。つまり、取締役の選出、フォーム10登録届出書の正式提出、そして12月8日に「インベスター・デイ」の開催を発表したことで数々のマイルストーンを重ねてきているからです。さらにカルプは続けます。「私はGEヘルスケアがこれまでに成し遂げた成果に誇りを感じています。そして、新型コロナウイルス感染症への対応力を発揮し、新CEOとCFOを迎えてプレシジョンヘルスにおける独立したグローバルリーダーとして船出する準備を整えています。」
カルプはまた、GEにモメンタムをもたらした主な要因としてリーン方式と権限委譲を挙げました。この二つの要因を活用することにより、GEはより優れたビジネスを展開し、安全性、品質、納期、そしてコストパフォーマンス、さらに価格で確固たる立場を得ることが可能になりました。
カルプはさらに次のように説明しました。「今後のGEの各事業が、よりスマートで効率的な『新しい空の旅』を実現し、『エネルギー転換』による脱炭素化を促進し、『プレシジョンヘルス』を可能にすることは明らかです。GEは2カ月後に迫ったGEヘルスケアの分社化を皮切りに、それぞれの業界をリードする3つの独立した投資適格企業を立ち上げる計画を通じて、今後もそのポテンシャルを最大限に発揮してまいります。」
トップ画像:GEエアロスペースのXA100エンジンを搭載したF-35戦闘機のアーティストによるレンダリング。画像提供:GE Aerospace(GEエアロスペース)
* GAAPベースではない財務指標。これらのGAAPベースではない財務指標を使用する理由および最も直接的に比較できるGAAP財務指標との調整は、ge.com/investorに掲載されているGEの2022年第3四半期決算資料およびフォーム10-Q四半期報告書をご参照ください。
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