
さらにパワーアップ: GE Vernova、マサチューセッツ州ケンブリッジに新本社を開設
キャロライン・モリス
11月2日、GE Vernovaはマサチューセッツ州ケンブリッジに新本社を開設しました。当日の式典では、特別ゲストのマウラ・ヒーリー マサチューセッツ州知事とデイヴィッド・ソーン元駐イタリア米国大使もお招きし、グレーターボストン地域のコミュニティリーダーが揃って出席するグランドオープニングを迎えました。
このたびの新本社の開設は、GEの分社化を行い、エネルギー関連のビジネスを集約したGE Vernovaとして独立するという決定からほぼ2年を経て実施されました。GE Vernovaは、世界の電化における130年間の伝統を基盤に、エネルギー転換をリードし、脱炭素化に専念する企業となります。チャールズ・ストリート58番地に位置するこの新しい社屋では、GE Vernovaの世界中の8万人の社員を代表する約200人が働く予定です。新本社社屋の外観はクラシカルな赤レンガに彩られ、アメリカ独立戦争の舞台であるボストンの歴史的な街並みにマッチしている一方、洗練されたモダンなインテリアはGE Vernovaがエネルギーの新時代のリーダーであること、つまり、世界を電化すると同時に脱炭素化にも取り組んでいることを、訪れるすべての人に思い起こさせます。
2021年11月にGE VernovaのCEOに就任したスコット・ストレイジックは11月2日の当日、次のように語りました。「私たちは新たな本拠地を必要としていました。マサチューセッツ州ケンブリッジは、歴史とイノベーションに彩られ、最先端の大学、スタートアップ企業、気候変動に関するインキュベーターが集う、まさにこれ以上ないふさわしい場所です。」
上画像と下画像: ケンブリッジのチャールズ・ストリート58番地の新本社の新しい内装。トップ画像:GEチーフ・サステナビリティ・オフィサーのロジャー・マルテラ(左)も見守る中、マサチューセッツ州知事のモーラ・ヒーリー氏を出迎えるGE VernovaのCEOスコット・ストレイジック。画像提供:GE Vernova
ヒーリー州知事も登壇し、マサチューセッツ州とGE Vernovaがいかに同じミッションと目標を共有しているか、つまり共にクリーンエネルギー転換のリーダーとなることについての理念を語りました。マサチューセッツ州は、全米初の気候変動チーフを任命した州となり、手頃な価格の脱炭素住宅を提供するための気候変動対策銀行を設立するなど、気候変動に関する政策目標を大きく転換してきました。そんな同州にとって、GE Vernovaのエネルギーに関する専門知識、幅広いテクノロジーに浸透しているイノベーティブな理念、クリーンエネルギー移行へのコミットメントは、最適なパートナーにふさわしい資質と言えます。
そしてケンブリッジは、このパートナーシップが成功するための最適な場所です。ヒーリー州知事は次のように語りました。「ここには素晴らしいエコシステムがあります。研究、テクノロジーとイノベーション、学生、インキュベーター、ベンチャーキャピタルがわずか数平方マイル内に集積するこのような環境は、まさしく比類のないものと言えるでしょう。」
GE Vernovaの新拠点は、新たな隣人である北米最大の気候テックインキュベーター「グリーンタウン・ラボ」との関係もより促進することになります。今週、グリーンタウンは、GE Vernovaがインキュベーターとの最高水準の関与を表す最新の「テラワットパートナー」になることを発表しました。
ヒーリー州知事はさらに次のように語りました。「我々はGE Vernovaをサポートしたいと思っています。我々はあなた方の才能を支援し、あなた方の成長をサポートしたいのです。あなた方がここにいるからこそ起こる、素晴らしいことに期待しています。」
ジョン・ケリー気候変動問題担当米大統領特使(SPEC)の上級顧問を務めるソーン元大使も登壇し、気候変動危機について、そして官民パートナーシップの重要性についても言及しました。同大使はまた、GE Vernovaは、エネルギー転換のスピードアップに取り組むリーダーであり、ケリー特使の信頼できるパートナーであるとも語りました。再生可能エネルギーやグリッド(送配電網)、グリーン水素、小型モジュール原子炉(SMR)の開発に至るまで、GE Vernovaが「最前線に立ち続ける意欲」をもってエネルギー転換を主導してきたことを評価する言葉でした。
さらにソーン大使は、GEチーフ・サステナビリティ・オフィサーのロジャー・マルテラらが「ネットゼロに向けたイノベーションとテクノロジーのための企業連合(Coalition of Companies to Innovate Toward Net Zero、以下CCITNZ)」を立ち上げた功績を称えました。つづけて、ドバイで開催されるCOP28会議(11月30日~12月12日)でCCITNZが官民パートナーシップによって米国の民間セクターのイノベーションがいかに加速されたかを紹介するマルチメディア展示を行う予定であることにも触れました。
「率直に言って、民間部門の全面的な協力なしにこうしたことを成し遂げることはできません。GEがまさにその一例ですし、中でもGE Vernovaがエネルギー分野におけるGEの影響力をより拡大させる存在になることは間違いないでしょう」とソーン大使は述べました。
ケンブリッジの新しい本社は、2024年第2四半期初めに正式な独立を控えたGE Vernovaを立ち上げるための最高の礎となります。ストレイジックは次のように語ります。「私たちの新しい本社が作る空間は、ひたむきで進歩的であり、柔軟性と協調性に満ちた私たちの姿をまさに反映しています。私たちは今後の展開に胸を躍らせています。」