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洋上風力発電の更なる拡大へ―世界最大出力の風力タービンが稼働開始

洋上風力発電の未来が楽観的であることの根拠は簡単に見つけ出せます。例えば、国際エネルギー機関(IEA)は、世界の洋上風力発電が低コストで発電量を増やせる極めて強力な次世代タービンに後押しされて、2040年までに15倍増加し今後20年の間に1 兆ドル規模の産業 に成長すると見込んでいます。

中でも最高出力のタービンが先日発電を開始しました。オランダのロッテルダム港にそびえ立つGEの「Haliade-X(ハリアデ‐X) 12 MW」は、12メガワットの発電容量を誇り、16,000世帯の電力をまかなえます。220mというローターの直径を構成する長さ107mのブレードは、これまでに作られた中で最も大きな機械部品のひとつに数えられるかもしれません。

このプロトタイプで陸上試験を行った後、「Haliade-X 12 MW」を用いた新たな大規模洋上風力発電所が数カ所に建設される予定です。IEAは、この様な風力発電所が世界中に普及すると予測しています。ニュージャージー州の沖合に位置するOcean Wind は、米国の平均的な原子炉1基の発電量に相当する1.1ギガワットの電力を発電できます。またGEは先月、世界最大の洋上風力発電プロジェクトとなる北海にある発電容量3.6ギガワットのDogger Bank風力発電所への導入契約を締結しました。

20年後の技術の変化を予想するのは至難の業ですが、洋上風力発電のトレンドはより明確になってきました。それは、風力発電において、風車が大きいほど低コストで発電できる、ということです。現在設置されている中で最大の陸上風力発電タービンであるCypress(サイプレス)もGEが製造していますが、タービンの着実な大型化に伴い発電容量も増大しています。WindEurope(欧州風力協会)によると、過去5年間において、新型タービンの平均定格容量は毎年16%増加しています。

「Haliade-X 12 MW」は、ローターの大型化を通じて大きなメリットをもたらすことで、この目覚ましい増加率をさらに高めます。それは、単純な計算なのです。幾何学の法則のとおり、円の面積は半径の二乗に比例して大きくなるため、ブレードが長くなれば利用できる風力エネルギーの量も大幅に増えるのです。

ロッテルダムで稼働中のプロトタイプに加えて、現在、フランスのサン=ナゼールで「Haliade-X 12 MW」の2号機のナセルの組立が進められており、間もなく英国に向けて輸送され屋内試験が実施されます。ブレードが大きくなれば受ける圧力も大きくなるため、ナセルとブレードに対し徹底的な試験を行う必要があります。試験用ブレードに対しても、静止試験と疲労試験を行い、英国・米国の洋上で長期間、最大風力に耐え得ることを実証します。実際、「Haliade-X」のブレード1枚が試験のためボストンに到着したばかりです。

IEAの楽観的な予測を実現するには、「Haliade-X 12 MW」の速やかな普及が欠かせません。IEAの分析では、2040年までに世界の洋上風力発電容量が15倍に増加するのみならず、洋上風力発電は「今後20年で1兆ドル規模(同期間のガス火力・石炭火力発電への設備投資に匹敵する額)の産業」に成長するとされます。

「Haliade-X 12 MW」は、2021年下半期に量産を開始する予定です。

 

最初の画像: 先日ロッテルダムで発電を開始した「Haliade-X 12 MW」プロトタイプ 提供: GE リニューアブルエナジー
動画:オランダのロッテルダム港での「Haliade-X(ハリアデ‐X) 12 MW」プロトタイプ建設の様子 提供: GE リニューアブルエナジー

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