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Make It Big:サッカー場に匹敵する長さの風力タービンブレードを製造するGEの工場が生産能力拡充へ

トーマス・ケルナー

現在稼働中のもので世界最強となる風力タービンHaliade-Xのブレードはまさに見る者を圧倒する大きさがあります。サッカーのフィールドよりも長く、端から端まで107mもあるしなやかなブレードは、沖合の風からメガワット級の再生可能エネルギーを生み出すことができます。

GEリニューアブルエナジーの子会社であるLMウィンドパワーは2019年に初めてHaliade-X向けのブレードをフランスのシェルブール(Cherbourg)に建設した最新の工場から出荷しました。そして今、風力タービンの需要が高まっている状況をふまえ同工場でブレードの生産をさらに拡張する準備を整えました。

先週、GEリニューアブルエナジーはシェルブール工場に2台目となるブレード製造用金型を追加設置したと発表しました。また、同工場では出荷前の仕上げ工程を行う建屋も増設中です。さらに従業員200人も新規雇用する予定で、これにより同工場の総従業員数は800人になります。LMウィンドパワーの社長兼CEOを務めるオリビエ・フォンタン(Olivier Fontan)は次のように話しています。「私たちシェルブールのチームはエネルギー転換に積極的な役割を果たすとともに、GEのHaliade-X洋上風力タービンにおける成功の一翼を担うことができてとても嬉しく思っています。」

タービンブレードの製造には通常、ガラス繊維とバルサ木材を層状に重ねた材料が用いられます。分かりやすくたとえると薄いパイ生地を重ねてぎゅっと押しつぶしたような状態となり、複合材と呼ばれます。はじめに、空気力学上最適な形状のブレードを作るために研磨された専用の型の内側にシート状のガラス繊維とバルサ材を一枚ずつ重ねていきます。さらに外側を薄い金属で覆い、ポンプで空気を吸い出して真空状態を作り出してから、特殊な樹脂を注入して各層を接合させます。真空にすることで樹脂がごく微小な隙間にまで浸透し、固いシェルとなるのです。

このようなプロセスは簡単なことように聞こえるかもしれませんが、一連の工程に従事する作業員は白いタイベックスーツ(不織布の全身防護服)に身を包み、空気呼吸器や保護用ゴーグルも装着しながら、液体から固体へあっという間に硬化する樹脂を巨大な金型に流し込むために、迅速に作業を進めなければならないのです。

LMウィンドパワーのシェルブール工場で製造されるブレードは長さ107mとプロ仕様のサッカー場よりも長く、根元部の直径は約5.4m(約18フィート)もあります。画像提供:GEリニューアブルエナジー・LMウィンドパワー

ブレードシェルは硬化が完了すると金型から外され、縦に半分ずつ2枚の貝殻を合わせるようにして1本のブレードに組み立てます。シェルの長い曲線は、まるで映画「エイリアン」のセットから飛び出してきたような形をしています。そして最後にブレードにやすりをかけて研磨し、塗装工程を経てお客様へ送り出されます。

GEはまた、英国の北海沿岸の工業港であるティーサイドでも巨大ブレードを製造する工場を建設しています。2023年に稼働開始予定のこの工場は、ドガー・バンク(Dogger Bank)洋上風力発電ファームに設置するHaliade-Xタービン向けのブレードを供給する拠点となります。ドガー・バンクは2026年の竣工時には3.6GWの発電出力を持つ世界最大の洋上風力発電所となる予定です。

さらに今年10月、GEはマサチューセッツ州マーサズ・ヴィンヤード(Martha’s Vineyard)沖15マイル(約24㎞)に建設される米国初の大規模洋上風力発電所となる発電容量800MWのヴィンヤード・ウィンド1(Vineyard Wind 1)プロジェクトでも62基のHaliade-Xタービンの受注を獲得しています。

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