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Here Comes The Sun:GEリニューアブルエナジーがNY州で最大となる太陽光発電・蓄電ハイブリッドシステムを受注

ダニエル・クルーガー

再生可能エネルギーは驚くほどの速さで普及しています。国際エネルギー機関(IEA)は2040年までに全世界の新規発電容量の74%を風力発電と太陽光発電が占めるだろうと予測しています。

この普及の速度がさらに上がるとしたらどうなるでしょうか。たとえば、電力需要が少ない日曜日に強い風や良い日差しを利用して発電したメガワット級の電力をいったん貯めておいて、週明けの月曜日、つまり工場稼働時に利用できるとしたらどうでしょうか。いわば、電力需要が増加しているときは送配電網へ再生可能エネルギー電力を供給し、電力需要が減少しているときは巨大なバッテリーに電力を貯蔵するという、まるで交通整理を行う警察官のようなスマートソフトウェアを組み入れることで、天候や時間に関係なく、できる限り多くの再生可能エネルギーをオンデマンドで利用できるようになるのです。

このようなアイディアをもとに進められているのが、ニューヨーク州北部の大規模な太陽光発電プロジェクトです。GEリニューアブルエナジーは先日、同プロジェクトの中心でありニューヨーク州で最大となる予定の太陽光発電・蓄電ハイブリッドシステムにおいて、蓄電システムの納入企業として選ばれたことを発表しました。

このプロジェクトを実施・運営するコンバージェント・エナジー・プラス・パワー(Convergent Energy + Power)社はオンタリオ湖近くの3か所に同システムを構築し、米国の5,400世帯分の電力消費量に相当する123MWhを生み出す予定です。GEリニューアブルエナジーのハイブリッド部門の最高技術責任者であるマイク・ボウマン(Mike Bowman)は「ハイブリッドシステムは再生可能エネルギーにおける新たなフロンティアです。テクノロジーが進歩して市場も大きくなり、パラダイムシフトが進んでいます。GEは世界に大きなインパクトをもたらすとともに、この分野のリーダーになれるでしょう。GEには十分な人材、能力、幅広いコネクション、そしてブランド力があります。一同このプロジェクトに興奮しています」と述べています。

太陽光発電・蓄電ハイブリッドシステムがニューヨーク州でどのように稼働するかを示す概要図。画像提供:GEリニューアブルエナジー。トップ画像提供:ゲッティイメージズ。

3か所のサイトにはそれぞれバッテリーが設置され、その一方の端をソーラーアレイ(太陽光パネルの構成単位。パネルを複数枚並べて接続したもの)に、もう一方の端をインバーターに接続するように設計されています。インバーターの役割は、太陽光パネルによって発電してバッテリーに蓄えられた「直流電流」を家庭やオフィスで利用する「交流電流」に変換することです。この方式の優れた点は、エネルギー効率を向上させ、運用コストを低減し、さらには再生可能エネルギーで作った電力を高精度な予測に基づいて適切に送配電網へ送り込めることなどが挙げられます。

GEとコンバージェント・エナジー・プラス・パワー社によるハイブリッドシステムの建設はすでに始まっており、今年の夏の終わりごろには電力の供給と蓄電を開始する予定です。また、今回の契約にはGEが20年間保守サービスを行うことも含まれています。

蓄電とソーラーインバーターを組み合わせることで、ニューヨーク市民はより簡単にソーラーエネルギーを利用できるようになります。太陽光発電による電力を取り込めるようになると、ピーク電力時における州内の従来型発電所への依存を軽減することもできます。というのも、ピーク時に依存されることから「ピーカー」と称されるこれらの発電所の中には、発電に石炭またはディーゼル燃料を使用しているところもあるからです。

GEにはすでに同じニューヨーク州でヘリオス・エナジー(Herios Energy)社向けの太陽エネルギー蓄電システムを納入した実績があります。2019年にGEは同社から、州の中央部に位置するソーラーアレイ用に蓄電システム2セットを受注しました。さらには同年オーストラリアでも同様のプロジェクトで選定された実績もあるのです。

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