
北海道初の大型LNGコンバインドサイクルで次代の電力ニーズに応えるー最新鋭ガスタービン9HA、北海道電力石狩湾新港火力発電所へ
2019年2月の運転開始に向け、北海道初の大型LNGコンバインドサイクル発電所の建設が、日本海に面し、小樽市と石狩市が接する石狩湾新港地域で着々と進められています。燃料別電力量(kWh)でみると、石炭49%、石油25%、水力や風力等の再生可能エネルギー25%で構成(出典:北海道電力2017)されている北海道電力では、現在稼働中の火力発電所の経年化に対応するとともに、燃料種の多様化や電源の分散化を図り、将来的な電力の安定供給を確実なものとすることが求められています。
写真)北海道電力株式会社 石狩湾新港火力発電所建設所 青塚剛志 所長
「2019年までに運転年数が40年を超える火力発電設備は、北海道電力の13機中、6機となり、経年化への対応が必要でした。」と、北海道電力株式会社 石狩湾新港火力発電所建設所 青塚剛志所長はこの石狩湾新港火力発電所の必要性を述べ、「できるだけ安く、安定した電気を供給したいという一言に尽きると考えています。」と意義を力強く語っています。
北海道電力が求める経済性と運用性の高い天然ガスコンバインドサイクル発電に応えるため、東芝とGEのチームが提案したのは、最新型のGE製ガスタービン9HAを採用した発電設備でした。発電効率は世界最高水準の62%超で燃料費を削減するとともに、スタートから運転までの起動時間が早いなど、フレキシブルな運用が可能です。今後一層の増加が予想される風力発電や太陽光発電といった気象条件により出力が大きく変動する再生可能エネルギーに素早く追従することも期待できます。
この石狩湾新港火力発電所は2018年度下期の試運転を経て、2019年2月の営業運転開始に向け、1日あたりピークで2,000名を超す作業員が厳冬下でも建設作業に従事しています。
写真)株式会社東芝 石狩湾新港火力発電所 東芝建設所 森修 所長
「北海道初の大型LNGコンバインドサイクルがこのように技術的にもトップをいく発電所をつくることとなり、非常にやり甲斐があります。(作業員は)日本全国から集まってきてもらっています。皆さんそれぞれの分野のプロフェッショナルですから、自分で作る、という気構えは誰にも負けないのです。」と、この発電所の建設をまとめあげている株式会社東芝 石狩湾新港火力発電所 東芝建設所 森修所長は期待を込めて語っています。
石狩湾新港火力発電所の建設に向けて、多くの技術者たちの協同で取り組んでいる壮大なプロジェクトの様子を動画でぜひご覧ください。(約3分25秒)