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GE、2021年サステナビリティレポートを発表: Building a world that worksへの取り組みについて

トーマス・ケルナー

6月下旬、アメリカのバイデン大統領は同国における洋上風力発電業界のビジネスを促進するための新たなパートナーシップを連邦政府と州政府で開始することを発表しました。その際、大統領はGEリニューアブルエナジーが開発した高性能タービンHaliade-Xについて言及しました。この風力タービンは直径220mのローターを持ち、1回転させるだけでアメリカの1世帯が1日に必要とする電力を生み出すことができます。

この非常に強力なHaliade-Xも、GEの発電技術ポートフォリオのなかの1つの製品に過ぎません。現在、GEのタービンや発電機などの発電機器は世界の電力の3分の1を生み出し、GEのグリッドシステムを通じて数百万の家庭や企業に電力を提供しています。GEのエンジニア、科学者、技術者は世界中で懸命に努力を続け、エネルギー効率を高めるためにあらゆるテクノロジーを磨き上げ、脱炭素化を実現するための新たな方法を模索する世界中のお客様や各国政府をサポートしています。

サステナビリティはGEが最も重要な課題として取り組んでいるものですが、先日発表された2021年サステナビリティレポートにもその姿勢が表れています。この年次報告書は、サステナビリティに関するGEの目標と優先課題について述べるとともに、重要なマイルストーンについての報告も記載されています。会長兼CEOのラリー・カルプは次のように述べています。「いまの社会が必要とするトレンドをGEがリードできるよう、私たちは能力をさらに高める努力を重ねています。つまり、エネルギー転換を通じて脱炭素化を促進し、プレシジョン・ヘルスを実現し、よりスマートで効率的な新しい空の旅を生み出しているのです。歴史に新たな1ページを加えるためにも、サステナビリティはGEのあらゆる計画や課題の根幹なのです。」

GEがこれまで世界をリードすることができた理由はイノベーションです。トーマス・エジソンが130年前にGEを設立して以来、イノベーションはGEを動かす大きな力となっています。2021年、GEはお客様およびパートナーとともに研究開発に37億ドルの投資を実施しています。この投資額には、2050年までに世界中で取り組む気候変動に関するコミットメントを達成するために不可欠な画期的テクノロジーに重点を置いたプロジェクトも含まれています。たとえば、GEのエンジニアはヨーロッパ、カナダ、オーストラリア、アメリカにおいて水素を含む混合ガスで稼働するガス発電所を支えています。オハイオ州のある発電所では10年以内に100%水素で発電を行う予定です。また、GEはアラバマ州でCO2回収プロジェクトを実施するとともに、ミシシッピ州で優れた柔軟性をもつ変圧装置の試験運用を実施することでより送配電網のレジリエンスを高め、カナダではCO2を発生させない原子力発電を実現する小型原子炉を開発するメーカーに選定されました。

さらに、GEのアビエーション事業は合弁会社のCFM Internationalとともに、水素やハイブリッド電力をエネルギー源とするフライトの可能性を模索しながら、燃料消費率に優れた次世代型エンジンの開発に取り組んでいます。(CFMはGEとサフラン・エアクラフト・エンジンズ(Safran Aircraft Engines)が50-50で共同出資しています。)

そしてヘルスケアの分野ではプレシジョン・ヘルス、つまり患者に合わせて高度に個別化されたケアを行うことで、医療従事者は治療の効果を高めるとともに、より効率的な医療を実現し、無駄を省くことができます。その例がオレゴン・ケア・システム(Oregon Care System、以下OCS)です。コロナ禍の最中に市場に提供されたOCSは、GEヘルスケアが開発したAIを活用しソフトウェアパッケージです。OCSを使用するオレゴン州の臨床医は、州内のICUの病床やその他の重要な治療リソースに関するほぼリアルタイムの情報を得ることができます。OCSは毎日400万以上のデータポイントを活用することで、患者と必要な医療リソースを結び付けることができます。また、GEヘルスケアのVscan Airは超音波プローブからスマートフォンアプリに画像を送る携帯型のワイヤレス超音波診断装置で、病院や地方などで患者ケアに当たる臨床医をサポートします。

カルプはまた、GEの従業員はサステナビリティに関する世界規模の重要課題を解決するために、エネルギー、ヘルスケア、アビエーションというそれぞれの分野でテクノロジーの導入とイノベーションに熱意を持って取り組んでいると語ります。「私たちはGEがサステナビリティをコアとする3つの業界リーダーとなることを心待ちにしています。これら3つの独立した強力な企業それぞれが持つイノベーションの力、テクノロジーに関する知見、リーダーシップ、グローバルの市場展開をより有効に活用することで、Building a world that worksというパーパスの実現を目指します。」

今回発表したサステナビリティレポートは2回目の年次報告書となります。サステナビリティに関するGEの最高責任者であるロジャー・マルテラ(Roger Martella)は次のように話します。「この数年間、私たちはこれまでに公表したコミットメントと目標の達成を最優先としてきました。気候変動に関しては、スコープ1およびスコープ2排出量(※)についてGEではカーボンニュートラルを実現するために業務効率を高めるさまざまな活動を実施しています。また、アビエーション部門とパワー部門では販売した製品のスコープ3排出量(※)に関する詳細情報を提供しています。これは初の試みですが、今回のレポートにはイノベーションとテクノロジーのロードマップが含まれています。今後数年間および数十年間でCO2排出量ネットゼロを実現するためには、このように複雑なテクノロジーが不可欠なのです。」

※企業のサプライチェーン全体の温室効果ガスの排出量を3つに分けたうちの1つ。スコープ1および2は自社の製造過程での排出量だが、スコープ3はそれ以外(製品の原材料やその輸送、さらに製品の使用時や廃棄の過程)での排出量を指す。

本レポートは、CO2排出量だけでなくGEの環境・社会・ガバナンス(ESG)に関する取り組みおよび人、コミュニティ、地球に及ぼす影響についても解説しています。マルテラは続けて説明します。「ESGに関する取り組みは、より広い意味でGEが企業としてどうあるべきなのかを反映しています。GEはビジネスと同様にESGについて謙虚さ、透明性、厳密性の精神に基づいて取り組むことで、パフォーマンスを改善すべき問題や、ギャップを解消しなければならい点、そしてESGのプログラムを強化すべきところにフォーカスをあてて注力しています。その際に心がけているのは『継続的なカイゼン』です。リーンマネジメントのコアであるこのコンセプトは、GEの組織改革の中核であり、目標達成に向けて改善するべき点へと私たちを導いてくれるのです。」

一例としてGEとGEのビジネスについて社内外の関係者に広範なアンケートを実施しています。こうしてフィードバックを得ることで、GEは製品の安全性と品質に関するポリシーをより明確に策定し、製品管理に関する包括的戦略を開発し、ガバナンスとコンプライアンスのプログラムに関してより詳細な情報を提供することができました。

さらに、GEは2021年サステナビリティレポートとともに人権レポートも発表しました。これはGEにおける人権に関するプログラムの実施状況をより詳細に説明するもので、ガバナンス文書とデューデリジェンス・プログラムに関する情報も含まれています。また、本レポートはGEの従業員およびサプライヤー企業の従業員ならびにGEの業務とビジネス関連のコミュニティを対象としたプログラムについても詳述しています。

レポートの全文はこちらをご参照ください。

 

トップ画像:ニューメキシコ州西部のボーダーランズ・ウインド(Borderlands Wind)にあるGEのSierra陸上風力タービン。画像提供:GEリニューアブルエナジー

 

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