ロゴ

日本はイノベーション・チャンピオンなのか、世界は支持、日本は悲観? ~『2020 GEグローバル・イノベーション・バロメーター』 調査レポートより~

経済成長にはイノベーションが欠かせないーまさにその通りです。2016年に内閣府から発表された「Society 5.0」は、今年がその総まとめの年でもあります。AIやIoT、ロボット、ビッグデータなどの革新技術(イノベーション)をあらゆる産業や社会生活に取り入れて作る新しい社会「Society 5.0」は、すでに私たちの身の回りでごくふつうに起こっています。

GEはこの度「2020 GEグローバル・イノベーション・バロメーター」調査レポートを発表いたしました。この調査は、イノベーション関連に従事する各国の企業幹部にヒアリングを行うもので、彼らの意識が経営戦略にどのような影響を与えているかを明らかにするものです。

今回の調査の中から日本を対象としたいくつかの興味深いポイントを挙げてみましょう。

“イノベーションの推進環境が整備されている”という調査項目では、日本は米国に次いで2位を占め世界をリードする国であると諸外国から高い評価を受けています。一方、“自国のイノベーションが進んでいる”という調査項目では、日本の企業幹部が“Yes”と答えた割合は低く、2016年調査時は60%あった比率が2020年は34%まで落ち込んでいます。4年で25ポイント余り低下したのです。

日本を除く世界中の企業幹部は、他国の能力を認めつつも自国のイノベーションに対して自信を強めています。これにより、比較的小規模なマーケットを有する国でもイノベーションが活発になり、なかでもアジア諸国が台頭し、中東でも自信の高まりが見受けられます。

日本の企業幹部はどうして自国のイノベーションに悲観的なのか。因果関係は明らかではありませんが、その他にもいくつかのその要因となりえる日本特有の回答が見受けられました。

イノベーションの世界では「オープンイノベーション」が盛んに叫ばれていますが、企業間の連携について日本は国内企業同士の連携が全企業連携の約3分の2(65%)に上っており、他国と比較してもその割合が高く、多国籍(外国)企業との事業提携(34%)の約2倍となっています。

さらに、世界の企業幹部の83%が政府ではなく企業がイノベーションアジェンダの牽引役になるべきと考えています。世界では多国籍企業(20%が選択)がイノベーションの最大の牽引役とみなされる一方、日本ではそこまで重要視されておらず、多国籍企業(僅か7%)よりも国内の大企業(32%)を評価する回答が目立ちました。

また、持続可能性については、大半の国と比較して日本の企業幹部はさほど着目しておらず「持続可能な資源消費を促しながらイノベーションを創出することが不可欠である」と答えた幹部は全体の半数以下(48%)、「イノベーションの価値を社会全体に広めることが不可欠である」と回答した幹部も同じ割合(他国の数値を下回る)に留まっています。これとは対照的に、世界では10人中7人(72%)の企業幹部が「イノベーションは持続可能な資源消費を改善し、社会全体の利益となるべきだ」と考えています。

さらには、「STEM分野の学生が適切な技能を学んでいる」と回答した日本の企業幹部は僅か27%で、これはイラクを除くすべての国の数値を下回り、世界平均(53%)の約半数でした。

悲観的な結果ばかりではありません。

米国がイノベーション・チャンピオンであると回答した世界の企業幹部の割合は依然としてトップ(24%)ですが、地域別にみると、LATAMでは日本がイノベーション・チャンピオンとみられています。

今回のレポートからは、日本が引き続き「イノベーション・チャンピオン」として対外的に高評価を受ける一方で、国内では大きく認識が異なっていることがわかりました。また、イノベーションをともに進めるパートナーとして、世界では多国籍企業を選ぶケースが多いものの、日本では国内の大企業を重視する姿勢がうかがえます。

GEはこれまでも、日本のお客様と協力し技術連携を進めてまいりました。日本企業が誇る高い技術力とGEが持つ技術とグローバルなネットワークとを組み合わせることで、新たなイノベーションを起こし、互いに利益を得られるコラボレーションが生まれます。イノベーションが導く「Society 5.0」を目指して、GEはお客様とのパートナーシップやコラボレーションを強化し、日本の産業と経済のさらなる発展に貢献したいと考えています。

詳しいレポートはこちらからご覧いただけます

GEグローバル・イノベーション・バロメーターは世界22か国を対象とし、自社のイノベーション戦略のマネジメントに関与している企業幹部2千人以上にインタビューを行ったグローバルな意識調査です。日本レポートでは100名の企業幹部を対象に、コロナ禍直前の2019年12月から2020年2月にかけてインタビューが行われました。

メール配信メール配信