ロゴ

GEとハルビン・エレクトリックが中国初となる水素10%混焼の天然ガス発電タービン2基を納入へ

ウィル・パルマー

中国の大湾区(グレーターベイエリア)は広東省の珠光(しゅこう:英語名Pearl River)デルタを取り囲む9つの大都市に8,600万人の市民を擁し、世界で最も人口密度が高い地域の一つに数えられています。このような大都市圏に電力を供給するだけでも大変ですが、今年末までに国のエネルギーミックスに占める石炭の比率を58%以下にすることを発表し、石炭からの脱却を進めつつある中国ではさらに困難が伴います。

GEは今回、広東省の広東恵州(Guangdong Huizhou)コンバインドサイクル発電プラント向けの9HA.01大型ガスタービン2基を新規受注しました。ハルビン・エレクトリック(Harbin Electric Corporation:哈爾浜電気股分有限公司)と共に中国の国営電力会社である広東能源集団(Guangdong Energy Group)にこの高性能ガスタービンを納入することになったのです。このタービンは中国のエネルギー転換の手助けになることでしょう。

GEのHクラス・ガスタービンの高い性能は、すでにヨーロッパやアジアの発電所で発電効率記録を更新していることからも明らかです。今回はその発電効率に加わる新たなニュースとなりました。というのも、納入が決定したタービンは、天然ガスと水素を混焼するガスタービンとして中国本土に初めて導入されるからです。

2023年に稼働予定のこのプロジェクトは、発電容量1.34GWの電力を大湾区地域に供給します。当初は体積比で最大10%の水素を混焼して稼働する予定ですが、順次水素の濃度を高めていく予定です。GEは今後10年間で、Hクラスタービンのプラットフォームを100%水素で稼働させることを目標とした技術ロードマップを作成しました。GEガスパワー・チャイナのユーティリティーセールス・ジェネラルマネージャーを務めるマ・ジュン(Ma Jun)は次のように語ります。「GEは、世界の発電部門における脱炭素化を加速化するためには水素と天然ガスの混焼が欠かせないと考えているのです。」

GEは世界で最も多くのガスタービンを設置した実績がありますが、その中にはすでに天然ガスと水素の混合燃料で稼働しているものもあり、合計800万時間以上の稼働実績を積み上げています。またごく最近も、GEはオハイオ州オーストラリアで行われる水素と天然ガスの混焼発電プロジェクトで納入に携わることを発表しました。水素を利用することで、2030年までに大気中のCO2排出量を数百万トン削減できる可能性もあります。石炭火力発電所にくらべてガス火力発電所のCO2排出量は約50%にまで抑えられますが、水素を10%混焼することで約40%まで削減されます。さらに、水素燃焼には大気中への水銀、亜酸化窒素(N2O)や硫黄酸化物(SOx)などの放出量が削減できるメリットもあります。

また、気候変動問題へのさらなる対応策として、天然ガスと「グリーン水素」、つまり再生可能エネルギーを利用して水を酸素と水素に分解して出来た水素を混合した燃料を発電プラントに供給することが挙げられます。ことし7月初旬、ニューヨーク州はグリーン水素をより持続可能なエネルギーソリューションのポートフォリオに組み入れることを決定し、GEは同州を支援しています。その一環として、この秋から同州のロングアイランドに位置するブレントウッド発電所では、グリーン水素を利用した発電の実証実験プロジェクトが開始されています。

GEガスパワーのガスタービンはすでに中国本土の100以上のお客様に納入されており、200基以上のタービンで総発電容量46GWの電力を生み出しています。

広東能源集団(Guandong Energy Group)の担当者は次のように話しています。「GEは長年にわたる優先納入業者であり、私たちが所有する発電所が石炭から天然ガスへと切り替わっている途中であってもそれは変わりません。GEからはすでに東莞寧州(Dongguan Ningzhou)発電所(※)を含むいくつものプロジェクトで私たちの予想を上回る貢献をいただいています。今回のプロジェクトは中国国内の他の省にも水素混焼発電を促すことになることでしょう。」

※2020年、GEとハルビン・エレクトリックは広東省の東莞寧州(Dongguan Ningzhou)発電所向けに9HA.02ガスタービンを3基納入することを発表。

トップ画像提供:広東能源集団(Guandong Energy Group)

メール配信メール配信