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長距離フライトをより身近に:誕生から25年、世界地図を縮めた大型エンジン

サム・ウォーレー

かつて長距離フライト向け航空機には4基のエンジンを搭載することが常識でした。しかし、1990年代にGE90エンジンが誕生し、その常識は一変しました。画期的なGE90エンジンが搭載されたことから、ボーイング777大型ジェット旅客機は2基のエンジンでの運航が可能となり、燃料費と保守費が削減され、ロジスティクス、経済性など、ジェット旅客機運航を取り巻く状況が一新されました。その後もGE90は世界最強の航空機用エンジンとして称されてきましたが、昨年、GEの次世代エンジンであるGE9Xが導入されその座をあけ渡しました。とは言え、その偉業は今日も続いています。GE90エンジンの総飛行時間は今年初めに1億時間を超え、さらに11月17日にはブリティッシュ・エアウェイズが運航するボーイング777への供給開始から25年という新たなマイルストーンを迎えました。

しかし、GE90は退役の準備に入ったわけではありません。GEはこれまでに数種の派生仕様も併せて2,800基超のGE90エンジンを納入しており、世界中の70の航空会社の機材に搭載され活躍しているのです。先日はGEキャピタル・アビエーション・サービシズ(GECAS)も、カリッタ航空からボーイング777ジェット機を転用した貨物機を初受注しました

また、GE90はGEの最新かつ最強の推力をもたらす一方で、より燃料消費率の高いエンジンの開発につながり、革新をもたらしたエンジンでもありました。「すべてはこのエンジンから始まりました。すべてが期待を上回り、業界の羨望の的となってきました。」とGEの幹部エンジニアであるジム・エリオット(Jim Elliott)は語ります。記録破りの推力はほんの手始めに過ぎませんでした。金属3Dプリンティングで造形された堅牢で軽量な炭素繊維複合材料から作られたファンブレードを含むGE90向けに開発されたテクノロジーは、GEnxやGE9Xなどのエンジン開発のたたき台としての役割も果たしました。(フレア状のファンブレードはエンジンが効率的に空気を取り込むのに役立ちますが、純粋にデザインがエレガントでもあったことから、このブレードはニューヨーク近代美術館の収蔵コレクションにも選ばれました。)過去四半世紀でGE90エンジンの総飛行距離は地球と太陽を300往復したのに相当する約557億マイル(約897憶キロメートル)に達しています。

最上部画像:GE90とともにブライアン・ロウ(Brian Rowe)近影。 ロウは1979年から1993年までGEアビエーションを率い、GE90を含む各世代の新型ジェットエンジン数基を世に送り出しました。

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