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CO2を減らす:ユニパーとGE、CO2排出量削減のために水素の利用を検証

トーマス・ケルナー

世界最大級の電力会社であるユニパー社(Uniper)は2035年までに欧州でのカーボンニュートラルを実現する計画を2020年に明らかにしました。すでに、ユニパーはロンドン北部に所有するエンフィールド(Enfield)発電所の効率を向上させるためにGEガスパワーと協力しています。今回、両社はさらに英国にあるユニパーの最新のコンバインドサイクル発電所のCO2排出量削減でも力を合わせることになりました。

ユニパーの「設備改善及びネットゼロ実現プロジェクト」を担当するイアン・ロジャーズ(Ian Rogers)氏は次のように述べています。「電力業界が今後10年間でCO2排出量を削減するためには、ガスタービンを低炭素排出化するための投資が重要です。そして、私たちが検証している選択肢の一つが、水素と天然ガスを混合してCO2排出量を削減することです。今回のプロジェクトは当社のガス発電設備を脱炭素化させるための具体的なステップとなります。」

コンバインドサイクル発電所は、ガスタービンから出る廃熱を利用して蒸気を生成し、その蒸気で回る蒸気タービンとの組み合わせでより多くの電力を発電できるため、より高いエネルギー効率で発電することができます。ユニパーとGEは現在、炭素を含まない水素燃料を天然ガスに混合することで、コンバインドサイクル発電所のCO2排出量を削減したいと考えています。

今回のプロジェクトは、英国ケント州にある発電容量1,365MWのグレイン(Grain)発電所で実施される予定です。「この発電所の経済性と信頼性を保ちながら、水素の混合を体積比で最大40%まで引き上げて運転するためには、どこをアップグレードすべきかを今回のプロジェクトで検証します」とロジャーズ氏は話しています。

両社は、より多くの水素を含む混合燃料の燃焼に向けて、既存のGE製ガスタービンに必要な改良箇所を特定することを目指しています。この作業には、世界中のGEの生産・開発拠点に配置されているエンジニアリングおよびコンサルティングチームも多数参加する予定です。

GEガスパワーの戦略担当副社長を務めるマーティン・オニール(Martin O’Neill)は次のように説明します。「GEは次世代のゼロカーボン発電に向けて、ガス発電テクノロジーの改善に努めています。このような改善の一環として、より環境に優しい水素をGEのガスタービンで使用することにより、既存のコンバインドサイクル発電所を近代化することを目指しています。さらに、今回の協力により、ユニパーの欧州の発電事業におけるカーボンニュートラル達成の取り組みを支えるとともに、英国のネットゼロ排出目標の達成や、世界のエネルギー転換をサポートすることができると考えています。」

GEは数十年前からガスタービンの燃料として水素に着目してきました。すでに100基以上のGE製ガスタービンが水素燃焼の累計運転時間800万時間以上を積み上げ、約530TWhの電力を生み出しています(詳しくはこちらをご一読ください。)。

トップ画像提供:グレイン発電所の全景。画像提供:ユニパー社

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