
新たな時代の幕開け:「新しい空の旅」の未来を切り開き「エネルギー転換」を推進するGE
GE Reports スタッフ
いまから14カ月前、GEの会長兼CEOであるラリー・カルプは「Defining moment」と銘打って、産業界におけるアイコンのような巨大企業であるGEが取り組む分社化計画を明らかにしました。この日、カルプはアビエーション、ヘルスケア、エネルギーの各ビジネスに特化した、それぞれがグローバルに業界をリードする3つの上場企業を設立する計画を明らかにしたのです*。カルプは発表に際し「私たちは確固たる強みを生かしつつ、このエキサイティングな道のりに出発します」と語りました。
そして、ことし1月3日の株式市場の取引終了後、GEは独立した投資適格企業としてGE HealthCare(以下GEHC)の分社化を成功裏に完了したことで、3社の分社化という道のりにおける極めて重要なマイルストーンを達成しました。CEOのピーター・アルドゥイーニが率いるGE HealthCareの普通株式は、翌4日からナスダック市場で銘柄コード「GEHC」で売買されており、プレシジョン・ヘルスのグローバルリーディングカンパニーとして今後も患者、お客様、株主にとって有意義な成果を創出することになります。
GEHCへ旅立つ同僚と別れるのにはほろ苦さが伴います。しかし、GEの未来は明るく開けています。重要かつ成長が著しい事業分野における長期的な成長とバリューの創造を目指し、GE Aerospace(GE エアロスペース)とGE Vernova(GE ベルノバ)という、さらなる2つの独立した上場企業を設立する計画も進んでいるからです。
GE Aerospace とGE Vernova は、共に2024年初頭に上場会社として独立する計画を順調に進めており、それぞれ今後もさらに「新しい空の旅」の未来を切り開き、「エネルギー転換」をリードし続けます。はじめに、2022年7月に分社化後の新たなブランド名とビジュアル・アイデンティティが発表されました。新しいブランド名は、GEが持つ歴史を象徴的に表すのと同時に、よりエキサイティングな未来へつながる扉を開くことを意味しています。さらに、2022年12月にはGE Vernova がマサチューセッツ州ケンブリッジにグローバル本社を置くことを明らかにし、「The energy to change the world」という新たなミッションステートメントも発表しました。
GE AerospaceとGE Vernovaの両社は、分社化計画を進め独立する日を目前に控えながらも、それぞれの業界が直面する課題に取り組み、引き続きお客様にサービスを提供していきます。
GE Aerospaceはリーン方式とイノベーションを核に、民間部門と軍事部門の両分野で今後とも「新しい空の旅」を提案していきます。航空機の利用者数が回復し、各航空会社が保有する航空機フリートの拡充や更新を展開する中、GE Aerospaceの各チームは前例のない規模の増産に対応することに注力しています。また、2022年9月には、米空軍のアダプティブエンジン移行プログラムを無事完了しました。これにより、次世代米空軍機の性能向上に寄与する重要な機能を搭載する準備が整いました。
GE AerospaceのCEOを兼務するカルプとGE Aerospaceのチームは、需要が堅調に推移しているという追い風を受けながら、GEが持つ最高クラスのテクノロジーと主要製品群を活用していきます。GEとその合弁会社が製造するエンジンは、今日、世界の航空会社が保有する機体全体の70%に搭載されているほか、数多くのインストールベースと3千億ドルを超える好調な受注残が、今後もカスタマーリテンションと保守サービス収入をもたらします。
さらに、GE Aerospaceはサステナブルなテクノロジーを開発するリーディングカンパニーとして業界を新たな高みへと押し上げる存在にもなっています。代表的なプログラムとしては、例えば2022年だけでも、ハイブリッド電気推進システムの実証プログラムにおけるボーイングとの提携を発表し、高高度条件で航空機用ハイブリッド電気推進システム試験をNASAと共に世界で初めて成功させ、また100%SAF(持続可能な航空燃料)を用いたPassportビジネスジェットエンジンの地上試験を実施しました。
このように民間部門と軍事部門の両分野で確固たる立場を確立し、持続可能なテクノロジーでリーダーシップを発揮するGE Aerospace は、今後も「新しい空の旅」を提案し、比類なき企業として活躍し続けます。
もう一方のGE Vernovaは、CEOのスコット・ストレイジックと彼のチームが、GEのエネルギー事業ポートフォリオを結集して長期的収益をもたらす成長性のあるビジネスとなるよう変革を起こしています。計画中のGE Vernovaの分社化は、世界中で電化が進むにつれて急速に成長している世界のエネルギー産業において重要な時期に実施されます。世界の発電量は2040年までに50%増加すると予想されており、新たな需要を満たすには、今後10年間で10兆ドルから15兆ドルの新規投資が必要になります。と同時に、先日成立した米国の気候変動法や欧州のエネルギー危機などの長期的な外的要因により、新たな脱炭素化技術への投資と関心が高まっています。そして、これらの要因は、業界の中長期的な成長見通しを左右するゲームチェンジャーになるとの見通しもあります。
GE Vernovaにはさまざまな課題解決の機会に活かせるアドバンデージがあります。GEのエネルギー事業ポートフォリオはすでに世界の発電量の約30%に貢献しており、そのテクノロジーを活用することができるからです。ベトナムで初めてHAガスタービンを採用した発電所から、ロサンゼルスの送配電網をサポートする契約、さらには韓国の洋上風力発電の成長をサポートする戦略的パートナーシップに至るまで、GE Vernovaの事業ポートフォリオは、よりサステナブルなエネルギーの未来を支えつつ、世界の電力需要の増加に貢献し続けています。パワー事業とリニューアブルエナジー事業部門合計で1千億ドル以上の受注残を計上するGE Vernovaは、お客様と共に、今後何年にもわたってよりサステナブルかつ安価で、信頼性の高い、安全な発電ソリューションを担うためのポジションを確立しているのです。
GE AerospaceとGE Vernovaは、リーン方式を中核に据えつつ、イノベーションという歴史から成るストーリーをGEのDNAにしっかりと織り込み、2024年初頭に予定されているそれぞれの分社化に向けてモメンタムを高めています。両社は今後も持てるバリューを高め「Building a world that works」というミッションを追求し続けます。
カルプはさらに次のように述べています。「両社は世界的なリーディングカンパニーとなり、よりスマートで効率的な『新しい空の旅』の未来を切り開き、『エネルギー転換』による脱炭素化を促進します。私たちGEにとって、これ以上ないほどに胸躍る未来が待っています。」
*これらの予定については、一部地域では法律によって義務付けられた協議の結果の対象となる場合があります